
尾﨑 真理 オザキ マリ
Mari Ozaki
文学部 史学科
准教授
専門分野
日本近世史
研究テーマ
近世中後期の幕領支配、所領配置(所領替え)
研究キーワード
幕領/勘定所/代官/知行割/所領替/幕領配置/地域支配/地域医療行政史
研究の概要
統一政権である江戸幕府が行う所領替は、将軍(幕府)と個別領主との私的主従関係の問題にとどまらず、江戸時代の政治・社会体制の根幹をなすとの立場から、近世期の所領替え(領地替え)のメカニズムを検討しています。
その際、支配者層(領主層)内部の問題としてとらえられてきた所領替えを、支配者層内部の問題だけでなく、被支配者層にどのような影響を与えたのか、あるいは被支配者層が所領替えにどのような影響を及ぼしたのかなどを含めて検討し、両者の相互作用を解明することで、近世期の新たな領主-領民関係像を描きたいと考えています。
また、最近では幕末の蘭方医・緒方洪庵の書状や著作等、また洪庵の妻八重の手紙などから幕末医療史についても並行して研究しています。
著書・論文等
「近世中後期における幕領配置方針と私領渡差障有無調」(『日本史研究』737、pp.1-31、2024年1月)
「近世中後期における代官・預所大名の序列と支配替―勘定所役人の手留「代官所・預所高附」の史料学的考察を中心に―」(『古文書研究』98、pp.58-78、2024年12月)
「大坂除痘館公館化の構想と対幕交渉―緒方洪庵妻八重の役割を中心に―」(『洋学』32、2025年4月)
適塾記念会緒方洪庵全集編集委員会編『緒方洪庵全集』第三巻(上)(中)(下)、第五巻(大阪大学出版会、2022~2025年)
主な担当授業
日本史学特論/論文指導演習/日本近世史/日本史料講読/古文書講読/基礎演習/史学演習/日本史特殊講義