玉木 敦子 タマキ アツコ

Atsuko Tamaki

看護学部 看護学科

教授

専門分野

精神看護学

研究テーマ

周産期メンタルヘルス

研究キーワード

周産期うつ病/メンタルヘルス/発達障害 

研究の概要

妊娠・出産・育児は喜ばしい出来事ですが、一方でさまざまなストレスが生じやすい時期でもあります。私の研究テーマは妊産婦のメンタルヘルスで、研究や実践活動を通して、妊産婦が安心して生活し、安全に出産に臨み、育児を行い、児の健やかな成長を促すこと、さらに妊産婦のメンタルヘルス問題の発症や悪化、不適切な育児などの二次障害を予防することを目指しています。
最近の研究テーマは「発達障害の特性に関連する妊産婦の生活・育児上の困難アセスメントツールの開発」です。発達障害の特性のある妊産婦は、変化への適応がより難しいため、生活・育児上の問題の深刻化や、不安や抑うつなどメンタルヘルス問題にもつながりやすく、また発達障害の特性は早産、低出生時体重、死産、不適切な育児と有意に関連していたという報告があります。また、発達障害のある母親はうつ病や不安障害等の精神障害を合併しやすいという報告もあることから、発達障害のある妊産婦への支援の充実は急務であると考え、学内外の共同研究者とともに、地域母子保健や産科外来などの場で利用できるアセスメントツールの開発に取り組むことにしました。
実践活動としては、神戸市と宝塚市の妊産婦のメンタルヘルスに関する事例検討会におけるコンサルテーション、親子支援ネットワーク協会「こころの健康相談」相談員としての活動、助産師・保健師・精神科看護師などの看護職を対象とした周産期メンタルヘルス勉強会を主催するなどしています。これらの実践活動を通して、妊産婦への直接的なメンタルヘルス支援や支援者への教育を行うだけでなく、妊産婦やその支援者から、「今求められるメンタルヘルス支援」の把握にも努めています。
大学院の精神看護学分野においては、これまでに3人が修士号を取得されました(テーマ:「同種造血幹細胞移植を受けて地域生活を送る人が病を語ることの意味と病の語りを促すもの」「母親の育児に対する自己効力感と実母からの評価的サポートとの関連およびその影響要因」「産科職務上での心的外傷体験後のソーシャルサポートと仕事意欲および心的外傷後成長との関係)。2023年度は、メンタルヘルスに関心を持つ看護師、助産師、保健師の方々が学生としてそれぞれの研究テーマに取り組んでいます(修士課程3名、博士後期課程6名)。様々な実践経験をもつ看護職の方々と活発に議論を交わしながら、多様な場におけるメンタルヘルスの現状や支援方法について、互いに学びあい、探究しています。

著書・論文等

主な担当授業

精神看護論/こころの健康増進と看護/精神看護学特論/精神健康看護学特論

シラバス

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