Shinjo Lab教員・研究情報 - 神戸女子大学 -

地域・在宅看護分野

保健師のメンタルヘルス

保健師／新任期保健師／中堅期保健師／自己研鑽／メンタルヘルス

現在取り組んでいる研究テーマは、新任期保健師のメンタルヘルスです。
主に保健師が所属するのは行政保健師いわゆる公務員です。市町村合併で地方公共団体の総職員数の推移は平成６年から平成23年までの間で15％減少しています。その一方で保健師の数は増えており、つまりは保健師が事務的な仕事も担っており、仕事量も増加しています。
中でも子育て等の母子保健事業は予算も多く、制度の変更も著しい状況があります。また、新任期保健師の基礎教育の半数が大学となっており、保健師養成所に比べ実践的な教育をする機会がきわめて少なくなっています。職務を通じて学ぶ必要性はむしろ増加しているにも関わらず、現場では保健師を育てるという環境は少なくなり、新任の保健師に即戦力が期待されています。
新任保健師は、多忙な様子の先輩には相談しづらい、もう2年目だからできるだろうという周囲の目がある気がして気軽に聞けないと思っており、「相談の場を与えないと相談できない」、「些細な困りごとに関する相談を躊躇」していることがこれまでの研究でもわかってきています。
看護師のメンタルヘルスの状況は研究論文やレポートでたびたび報告されているのですが、保健師のメンタルヘルスがとりあげられたことはほとんどみあたらなく、このテーマがすっぽりと抜け落ちていることを改めて確認しているところです。まだまだ始めたばかりですが今後地域を支える保健師の重要なテーマとなると考え、少しずつ明らかにし、皆さんへ報告ができるようにしてまいりたいと思います。

コミュニティヘルスケア看護技術演習Ⅰ、Ⅱ／公衆衛生看護活動論管理論実習 等