金岩 俊明 カナイワ トシアキ

Toshiaki Kanaiwa

文学部 教育学科

教授

専門分野

生活科教育

研究テーマ

探究と遊びに基づく生活科の研究~幼児の遊びから総合的な学習の時間へ連続する教育~

研究キーワード

生活科/総合的な学習の時間/遊び/探究学習/デューイ教育/スタートカリキュラム/幼小連携教育/ふるさと学習/環境教育

研究の概要

平成元年の学習指導要領で誕生した小学校低学年の生活科教育の理論と実践を中心に研究しています。小学校教員として勤務していた学校が文部省(現 文部科学省)から生活科の先行研究を委嘱され、子どもが学びの中心として、小学校に新設される生活科の魅力に引き込まれました。知識を伝達する教科ではない生活科は、親学問(繋がる専門的学問領域)のない教科です。しかし、学習対象は広く子どもの生活全体が守備範囲となり、小学校に入ってからの自立の基礎のなる重要な教科です。そこで、理論としては、経験主義教育者として著名なアメリカ・プラグマティズムのジョン・デューイの探究の理論や情況論遊び論を軸に、有力な遊びの諸理論を援用して生活科教育の理論的構築を試みています。また、実践面では、幼小の連携教育が現代の教育課題であるため、遊びを方法的な原理として楽しい授業づくりを工夫しています。最近は、幼小の接続カリキュラムの研究で、幼稚園や保育所の先生方とも研究を進める機会が多くなってきました。さらに、生活科と教育原理を共有する総合的な学習の時間の研究も進めています。総合的な学習の時間は、生活科の成功が引き金になり生活科誕生の10年後に生まれた新しい領域ですが、小学校中学年から高等学校(総合的な探究の時間)まで続く、ロングスパンの授業です。予測不可能な時代にあって、総合的な学習の時間で身に付けた自立的で探究的に学ぶ資質能力を確実に育成し、各教科等の学習と関連付けることは、学校教育の中でますます大切になってきます。ゼミの活動としては、大学の立地条件を生かして、須磨地域の教材開発に力を注いでいます。本学の近くの須磨海岸でビーチコーミングや漂着物調査、採取した貝やシーグラスでの造形活動を研究しています。さらに、マイクロプラスティックを採集することにより、環境教育にも関連付けています。これからも、須磨の豊かな環境を生かし、地域に根差した教材研究・教材開発を進めていきたいと考えています。

著書・論文等

主な担当授業

生活科概説・生活科教育法/総合的な学習の時間の指導法/幼児と環境

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